現用のWindows11 PCを作ったのが2022年8月だったのでもう2年9ヶ月になります。 作った年は盛夏を過ぎていたのと2023年の夏は特にどうということもなかったのですが、昨夏は異常な高温が続いたことも影響したのか、CPUの過熱(逆に言えば冷却不足)による予期せぬ再起動がたびたび発生してヒヤヒヤしたものです。幸い保存しているデータやOSへの悪影響はありませんでしたが、今年は対策をすることにしました。
CPUは、オーバークロックには興味が無いので値段の安い「Corei7 12700F」を使っていますがこいつのTDP(Thermal Design Power)はその分低めの65Wになっています。ただTDPは最大消費電力ではなく「製品が長時間安定動作するためには、最低でも65W分の熱を放熱できる冷却システムが必要」ということで、リテールパッケージについているファン(Intel Laminar RM1クーラー)の性能はこの最低条件しか満たしていません。なので、室温が30℃を超えるような夏場に強い負荷(例えば、SILKYPIX Developer Studioのような写真現像ソフト)をかけると簡単にTDPを超えてしまい、瞬間的に80℃を超えるようになり結果的にシステムが止まってしまうことになったわけです。

↑ CPUのリテールパッケージには純正ファンが付属していますがこれと同等品です。さすがにフィンもファンも貧弱ですが、夏場でもネットとメールぐらいならこれでもなんとかなりそうです。

↑ 今回買い換えたCPUクーラーです。そんなに値の張るものではありませんが決して安くはありません。対応TDPはカタログスペックに記載されていませんがネットで調べてみると150Wぐらいまで対応可とのことです。猛者は水令クーラーを使ったりしているようですが、オーバークロックで使うわけでもヘビーゲーマーでもないのでこれで十分かと思います。

↑ リテールクーラーを取り外してCPUグリスをきれいに拭き取ったところです。2年9ヶ月ぶりにすっぴんの「Corei7 12700F」が現れました。

↑ リテールクーラーと違って単体でこれだけ大きな箱に入っています。大きなフィンと120mmのファンを支えるためにマザーボードにリテンションを取り付ける手間がかかりますが、マザーボードを取り外す必要はないので取付自体は30分もあれば終わってしまいます。

↑ リテールクーラーを取り外したところにリテンション金具を取り付けます。そしてCPUにはサーマルペーストを薄く塗っておきます。ペーストも付属しているのですがより伝導効率のよいMX-4を使いました。これが無いとうまく熱が逃げてくれません。


↑ 写真左 : メインメモリ側から見たところ。画面右側に吸気ファンがあるのでエアフローは写真右側から浸りの排気ファンへと流れていきます白く写っているのはケース天側にある排気ファンです。 写真右 : 排気ファン側から見たところ。 取り付けてみるとかなり大きいです。ここに側面カバーを取り付けると殆ど余裕がありませんが無事に収まりました。

↑ リテールクーラーの時は室温20℃程度で軽負荷の時でもCPU温度は40℃~50℃を行き来していましたが虎徹MarkⅢにしてからは35℃前後に収まっていて十分な冷却効果があるようです。 またリテールクーラーはファン径が小さく回転数が上がるとか風切り音が耳障りだったのがそれも改善されています。また、ケースに取り付けているファンもCPU温度に応じて回転数が変わる設定になっていて以前はわりと頻繁に回転数が上下して結構耳障りでしたが、その点でも非常に静かになりました。
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